
2020年10月に参拝しました。
宮城県松島にある瑞巌寺(ずいがんじ)を参拝しました。
瑞巌寺は天長5年(828)、慈覚大師の開創と言われています。世界遺産平泉に鎮座している『毛越寺』や『中尊寺』も慈覚大師が開山したお寺です。
正式名称を「松島青龍山瑞巌寺円福禅寺」(しょうとうせいりゅうざんずいがんえんぷくぜんじ)と言います。現在は臨済宗妙心寺派に属する禅宗寺院です。
瑞巌寺では4種類の御朱印をいただくことができます。また、夜間拝観ができる期間には『夜間特別仕様の御朱印』も数量限定で用意されているそうです。
臨済宗妙心寺派
インドの達磨大師さまから中国の臨済禅師さまを経て、妙心寺開山無相大師さまへと受け継がれてきた一流の禅を宗旨・教義としています。
【御朱印巡り】瑞巌寺の御朱印はこちら♪

瑞巌寺では本尊の御朱印・五大堂の御朱印・三聖堂の御朱印・四寺回廊の御朱印をいただくことができます。
私は御本尊の聖観音の御朱印をいただきました。
中央に聖観音の名号、印は『仏法僧宝』の四字が刻まれた『三宝印』が押印されています。
右上には青龍山の印も押印されています。
初穂料は300円です。
五大堂の御朱印は五大明王の名号に、五大明王の主尊である不動明王を表す梵字が刻まれた『御法印』が押印されています。
三聖堂の御朱印は聖観音の名号に、『仏法僧宝』の四字が刻まれた『三宝印』が押印されています。
四寺回廊の御朱印は四寺回廊専用の朱印帳でいただくことができます。
四寺回廊とは、岩手県平泉にある中尊寺・毛越寺、山形県山寺立石寺、松島瑞巌寺の四寺を回る巡礼のことです。
御朱印について
御朱印は、墨書きされた本尊の名前に、『仏法僧宝』の四字が刻まれた『三宝印』、あるいは本尊を表す梵字(ぼんじ)が刻まれた「御法印」と言う印章を押し、参拝の証とするものです。
本来は、経典を書き写して寺院に納めた証として授与されるものでしたが、現在は本尊を参拝すると授与されます。
【御朱印巡り】瑞巌寺のご由緒

瑞龍寺、正式名称は「松島青龍山瑞巌円福禅寺」と言います。臨済宗妙心寺派の禅寺です。
平安時代の初め天長5(828)年、慈覚大師円仁により開創され、天台宗延福寺と称した寺がその前身であると伝えられています。
鎌倉時代中期の13世紀半ば、執権北条時頼公が法身性西和尚を開山とし、円福寺と改称、臨済宗建長寺派の禅寺に改めました。
円福寺は鎌倉幕府の庇護の下に栄えましたが、戦国時代を経て寺勢は衰え、その末期に妙心寺派に属しました。
江戸時代の初め、仙台六十二万石の祖となった伊達政宗公が、師 虎哉禅師のすすめで現在の大伽藍を完成させました。
慶長13年(1608)に鋳造された大鐘に「山を号して松島と日い、寺を名づけて瑞岩(巌)と日う」という一文を見ることができます。これが『瑞巌寺』という呼称の初出。以後、正式名称を『松島青龍山瑞巌円福禅寺』としました。
寛永13(1636)年、政宗公の遺言で来松した名僧雲居禅師の努力で、名実ともに奥羽に冠する大禅刹となり、周辺にも円通院・陽徳院・天麟院などが造営され、江戸時代中期には30余の寺街が形成されました。
御本尊
瑞巌寺の御本尊は聖観世音菩薩です。
伊達政宗公の念持仏であったと伝わっているそうです。
【御朱印巡り】瑞巌寺をレポート!
瑞巌寺を参拝した日は雨でした。

瑞巌寺と書かれた石柱を通りすぎると、総門が見えてきます。

総門は参道の入口です。切妻造で、本瓦葺の薬位門で、両袖に太鼓塀が付属しています。
正面にある扁額には瑞巌寺105世天嶺性空禅師の字で『桑海禅林』と書かれています。
『扶桑(日本)の海辺の禅寺』の意味で、瑞巌寺を意味しているそうです。
総門をくぐり、参道を進みます。

参道は真っ直ぐです。右手側には洞窟遺跡群があります。
仏像さまもいました。

洞窟の壁面には供養塔や五輪塔、戒名などが無数に刻まれています。


松島は古来より「奥州の高野」と呼ばれていて、亡き人の供養が営まれていた場所でもあるそうです。


現在残っている最も古い供養塔は、寛永13年(1636)、政宗公に殉死した佐藤吉信のものだそうです。
洞窟遺跡群を抜けると瑞巌寺の境内入口に到着します。瑞巌寺の境内入口には延命地蔵がいます。

瑞巌寺は拝観料がかかります。大人1人700円です。

受付所の横に御朱印所があります。御朱印はひとつひとつ直接手書きしてくれます。
御朱印帳をお持ちの方は、参拝前に御朱印所に御朱印を預けましょう。

参拝している間に御朱印を書いていただけます。帰りに御朱印帳を受け取りましょう。

参道は一直線。左右に木々が立ち並んでいます。苔の緑が映えますね。
真っ直ぐ進むと中門に到着。
中門は本堂の正面に位置する門。切妻造で柿葺(こけらぶき)の四脚門です。

瑞巌寺の建築物は本瓦葺き(ほんがわらぶき)が主流ですが、中門は唯一、柿葺となっています。
○本瓦葺き(ほんがわらぶき)
本瓦葺きとは平瓦と丸瓦を交互に組み合わせて葺く(屋根を瓦や板で覆うこと)、瓦葺きのことです。
○柿葺(こけらぶき)
柿葺とは木材の薄板を重ねて葺いた屋根のことです。
扁額『瑞嵓円福禅寺』は瑞巌寺100世水東初禅師の字です。


中門の左側には御成門(おなりもん)があります。御成玄関のほぼ正面に位置する、天皇・皇族・藩主専用の門です。
入母屋造、本瓦葺の薬位門で、扉の上部には七宝輪違いの装飾が施されています。
中門からは本堂が見えます。*本堂内は撮影できません。

瑞巌寺本堂は南東に面しており、南西端に御成玄関が、南東端には庫裡(くり:寺院の台所にあたる建物)に接続する回廊があります。
入母屋造の本瓦葺で10の部屋があります。
中門から右側へ進みます。

参道左側には石碑がありました。

石碑の奥側には銅像と玄関(登竜門)がありました。

さらに進むと、右手側に宝物館があります。

重厚な蔵造り風の本瓦葺の建物には展示室と収蔵庫があり、約3万点にものぼる資料が展示・収蔵されています。
左側には庫裡(くり)があります。
禅宗寺院の台所です。大屋根の上にさらに煙出しが載っています。

庫裡から本堂に入ることができます。本堂内の撮影は厳禁。
中から外の風景を撮るのはOKです。下記の写真は本堂から中門を撮ったもの。

本堂内の裏手にも洞窟遺跡と似たようなものがありました。

本堂裏手に埋木書院があります。明治32年(1899)に北上川から出土した欅の埋木で作られた建物です。

一般公開はされていません。外観のみ撮影できます。
中庭もありました。

平成30(2018)年、瑞巌寺落慶法要に合わせて整備された庭園だそうです。
苔と石と白い砂利が風流でした。
帰り道は受付所側ではなく、左側を通りました。

左側には銅像などがありました。

受付所の向かい側には法身窟(ほっしんくつ)がありました。


鎌倉時代半ばに宋より帰国した法身性西禅師と諸国行脚中の鎌倉幕府執権・北条時頼公が出会ったところと伝えられています。
この出会いの後、時頼公は伽藍を整備し、法身禅師を開山に迎えて臨済宗円福寺を開創しました。
現在まで続く臨済宗寺院としての始まりの地と言われています。
一通り境内を巡り終わり、朱印所で御朱印帳を受け取り、瑞巌寺をあとにしました。
【御朱印巡り】瑞巌寺の情報
名称 | 松島青龍山瑞巌円福禅寺/瑞巌寺 |
住所 | 宮城県宮城郡松島町松島町内91 |
受付 時間 | 8:00〜 受付時間は月によって変動があります 公式サイトに載っているので、 利用する際は各自確認してください |
拝観料 | 大人(高校生以上)700円 子人(小・中学生)400円 団体割引あり |
駐車場 | 有料駐車場のみ |
Web サイト | こちら |
*受付時間は季節により異なるので、御朱印をいただきたい方はあらかじめ公式サイトをご確認ください。
【おまけ】嫁の御朱印日記
瑞巌寺以外にも私が今まで訪れた寺院・神社について記念にまとめています。
よかったらご参照ください♪
最後に
瑞巌寺・本堂の回廊は厳かな雰囲気が漂っていました。本堂内は写真撮影禁止ですが、本堂内から庭を眺めることができ、庭の写真撮影はOKでした。
御朱印は参拝前に御朱印帳を御朱印所に預け、参拝後に受け取るという形をとっているので、参拝前に必ず御朱印所に寄るようにしましょう。
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